配合飼料メーカーとは?配合飼料の中身から事業内容まで解説!

pellet 仕事

こんにちは。

先日交通事故に遭ってしまい、愛車が壊れて落ち込んでおります(+_+)
修理に出してから1カ月以上経過しているので、そろそろ帰ってきてほしいところですが、中古部品が国内ではほとんど出回っていないので、時間がかかっているようです(>_<)

比較的台数の少ない車に乗っているので、その魅力もこのブログで追々紹介していきますね!

 

さてさて、今日は「配合飼料メーカー」についてお話したいと思います。畜産関係の仕事をしている人や、農学部出身の人でない限りほとんど馴染みがないでしょう。
私自身飼料メーカーで働いていたときに、知り合いに「なんの会社で働いてるの?」と聞かれ、「飼料会社だよ~」と言っても、

「シリョウ?データをまとめたりするの?」(それは資料!)

と中々分かってもらえないことが多かったので、世の中にそういった会社があることを少しでも知ってもらえればと思います。

飼料メーカーとは?

飼料メーカーとは、ニワトリ、ブタ、ウシ等の家畜のエサである配合飼料を製造販売している会社のことです。
そもそも配合飼料って何だよ! 👿 って人が多いと思うので、まずは配合飼料とは何ぞやというところから解説していきます。

 

配合飼料とは

家畜の種類や飼育目的に合わせて必要な栄養分を配合して作った飼料。

-三省堂 大辞林より-

飼料(しりょう)とは、家畜、家禽、養魚などの飼育される動物に餌として与えられる物をいう。主に、養鶏や畜産など事業として飼育される家畜に与える餌をいうことが多く、養魚に用いるものは「餌料(じりょう)」と呼び区別することがある。

-Wikipediaより-

ペットにあげるごはんはペットフードと言いますよね。配合飼料は簡単にいえば家畜に食べさせるごはんということです。見た目は下の画像のようにペレットの形状をしたものや、粉状のもの、薄くつぶしたもの(圧ぺん)など、色々あります。

pellet

 

配合飼料の中身は?

与える畜種(動物の種類)によって異なりますが、トウモロコシ、大豆、麦、マイロ(こうりゃん)、ナタネ等の穀物が中心です。コストがかからないように大豆粕(大豆油を絞って出来た残りかす)、菜種粕(菜種油搾油後の油かす)等、人間が食べないところを出来るだけ使うようにしています。

近年は世界的に肉を食べる人が増えてきたことで配合飼料の需要量も増加しており、これらの原料価格は年々高騰しています。

bird food

配合飼料の写真がないのでこちらで代用。この写真ではペット(小鳥)用ですが、ニワトリ用も形状は大体こんな感じです。ニワトリ用の場合は粒が均一な大きさになるように細かく砕いてあります。

 

原料はどこから集めているの?

原料のほとんどを海外から輸入しています。トウモロコシはアメリカやブラジル大豆はアメリカ麦類はアメリカ、オーストラリア、ロシア等から。
おせんべいやあられ等のお菓子の粉(菓子粉)、脱脂糠(米ぬかから油分を取った後の副産物)など、国内で調達する原料もあります

輸入原料の場合は、海外から大きな船で輸送し、巨大な掃除機で港にある超巨大タンクに直接送り込んでいきます。(なんと5,000~10,000トン!)
製品ができるまでの流れは後で詳しくご説明します。

shipment

 

配合飼料メーカーの仕事内容

配合飼料が何か分かったところで、配合飼料メーカーは何やってるの?という疑問がわいてくるでしょう。

エサを買う人、エサを作る人、エサを売る人…色々な職種がありますが、今日は最終製品(エサ)が出来るまでの流れをざっくり解説していきます。
飼料メーカーの職種別解説についてはまた今度お話します。

まずは以下に配合飼料が農場に届くまでの流れをまとめていきます。

製品コンセプトの決定、販売

①原料の買付け

↓貨物船で輸送、工場へ

②原料受け入れ

③原料の加工

④原料の計量・混合

⑤製品の加工、完成

出荷

↓専用トラックで輸送

⑦農場へ!

という流れになっています。
順に解説していきましょう。

 

⓪製品コンセプトの決定、販売

どんな栄養設計にするか、どんなコンセプトにするかを社内やお客さん(農家や代理店)と話しあって決定していきます。研究職や営業職が中心となって動きます。
新製品の発案は、顧客からの要望であったり、研究部門や営業部門からの働きかけ、お偉いさんの鶴の一声であったり。

要望は

お肉がさっぱりした味になるエサを作ってほしい!

とにかく速く育つエサを作ってくれ!

とにかく安くしろ!

などなど色々です。

 

①買付け

TEL

商社からトウモロコシなどの原料を買付けます。買い付けてから実際に工場に届くまで、1~2ヶ月かかります。為替や原料の価格は常に変動しており、製品の販売価格は3ヶ月ごとに改定する固定価格のため、買付けの仕方によっては莫大な損益が発生する場合があります。

原料調達部、仕入部などの名称の部署が中心に行っています。
商社の系列会社は親会社から買付けを行うことが多いので、この業務はあまりありません。

 

②原料受け入れ

配合飼料の原料は直接工場には入らず、まずサイロという超巨大なタンクに送りこまれます。サイロは別の会社が運営していたり、自社でサイロを持っている飼料メーカーもあります。
一日どれだけ出荷量があるか、原料が必要かを算出し、サイロから工場の原料タンクへ受け入れを行います。
工場の製造や生産管理といった部署の担当です。

silo

1つのサイロに何百トンも入ります。

③原料の加工

私たちはご飯を食べる時、必ずお米を炊きますよね?

生で食べれなくもないですが、消化に悪いし、美味しくないですよね。
動物たちも同じで、食べやすく加工することで、少ないエサで効率よく栄養を吸収し、すくすく育ってくれるのです。

この工程で、受け入れた原料を細かく砕いたり、高温の蒸気にあてて蒸したり、薄くつぶしていきます。

 

④原料の計量・混合

製品によって原料の割合が細かく決められており、1つ1つコンピューターで管理されています。自動的にそれぞれの原料を計量して、大きなミキサーで混ぜ、1つのタンクに入れていきます。ほとんどの操作がモニタールームでワンクリックすれば完了します。

メーカーによってはすべてスイッチ操作する工場もあるようで、各工程でタイミングを合わせてスイッチを押していくそうです。神業。。。

switch

工場の中はこんな感じのスイッチがいたるところにあります。

 

⑤製品の加工、完成!

先ほどの原料の加工は、一つ一つの原料を食べやすく砕いたり加熱したりしていました。この工程では、更に消化効率を上げる為、必要に応じて製品を加工します。製品保存用のタンクに入れたら完成です!

あとは出荷を待つだけ。

Pellet Machine

ペレットを作る機械。高温・高圧で粉末のエサが押しつぶされ、この穴からペレット状になって出てきます。

 

⑥出荷

製品をトラックが引き取りに来たら、製品タンクから出荷します。製品タンクから、バルク車と呼ばれるエサを運ぶ専用のトラックに管で直接送り込みます。あるいは、フレコンバック(土嚢や砂等を入れる大きい袋)に入れ、普通の平トラックに積み込んで運びます。

 

⑦農場へ!

farm tank

飼料タンク。日本国内だと、もう少し小さくて、白いタンクが多いですね。1本5~30トンくらい入ります。

農場にトラックが到着したら、上のような飼料タンクの中にエサを投入していきます。タンクと畜舎のエサ箱がつながっている場合は、スイッチ一つでエサやりが出来ます
これでようやく動物たちがご飯にありつけるというわけです!

 

まとめ

✔配合飼料とは鶏、豚、牛など畜産動物用のエサのこと。

✔配合飼料の原料はトウモロコシなどの穀物が中心

✔配合飼料メーカーは原料を商社から買い付け、工場で食べやすく加工して製品にする

✔配合飼料はトラックで農場に運ばれタンクに入った後エサ箱へ入る

 

後日飼料メーカーについて、職種別に解説します!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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