配合飼料メーカーに入る前に知っておいた方が良いこと【業界の現状編】

こんにちは。
2017年ももう早いもので、6月ですね。。。

働いていた時の記憶が段々と薄れつつあるので、今のうちに記憶を整理するためにも、話せることをお話しておきます。

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飼料メーカーを志望する就活・転職活動中の人へ

私は農学部・農学系大学院を卒業して飼料メーカーに入社しましたが、色々あって約2年で退職しました。
(詳しくはこちらで↓)

こんにちは。 今日は私が会社を辞めた理由についてお話したいと思います。 元々は大学院で動物の研究をしていたこともあり、研究職を希望し...

当時、食品や自動車関係など、他の業界で働いている友人と話をしていると
飼料業界ってかなり特殊な世界なんだなぁ」
と思うことがよくありました。

そこで、今日は飼料業界の特徴についてご紹介させて頂きます。
勿論メーカーによって多少の差はあるものの、他メーカーの人と話をしている中で、やはり業界全体の雰囲気はどこも似たようなものだと感じました。

就職活動中の大学生の人や、他業界から転職を考えている人は少々驚かれるかもしれません。
しかし、入社後にギャップを感じて辞めてしまうよりは、内情を知ってから入った方がお互いに良いと思いますので、これを読んである程度覚悟を決めてから業界に飛び込んで下さいね!

今日は飼料業界の現状に関して、私が感じた業界ならではの特徴についてご紹介しておきます。

飼料業界の特徴・現状

売り先は年々減っている

最初から面白くない話でごめんなさい。

飼料メーカーの取引先といえば、牛や豚などを飼っている、畜産農家ですよね。
飼料販売代理店とも取引はありますが最終消費者は畜産農家なので、農家なしではエサ屋は生きていけません。

しかし、日本国内の畜産農家(乳牛・肉牛・養豚・採卵鶏・ブロイラー全て)は年々件数が減っています。
と同時に1件あたりの飼養頭数は増加していて、農家の大規模化が進んでいます。
つまり、農家一軒あたりの重みがどんどん増しているということになりますね。

ここはダメだったけど、他の取引先を見つけよう…
なんてのは通じません。

また、新規開拓といっても本当に未開拓の先はほとんどありません。
おそらく、

  • 過去に取引があったが揉めて取引が無くなった
  • 過去の先人が何度口説いても契約が取れなかった
  • とある理由で出入り禁止を食らっている

ことが多いでしょう。
だから、「次」はないんですよね。恐ろしい…。

でもそんな中でも契約を取れることもあります。
私も過去に取引があった養豚場で取引を再開することができましたよ。
そういう時の喜びは言い表せないものがありますね。

ちなみに、畜産農家の戸数が多いのは関東(豚・採卵鶏)九州(牛・豚・ブロイラー)です。
関東は人口が多く畜産物の消費も多いので農家が沢山いますが、同様にライバルも沢山いるので大安売りの大戦争です。

しかしそれでも全国的には廃業が相次いでいる状況。

そんな中、土地が広く近隣住民とのトラブルも少なく、新規で大規模農場を作りやすいという特徴から、徐々に北海道での畜産が注目されています。
畜種は牛だけでなく、豚や鶏(ブロイラー)も規模拡大を行っています。

各メーカーは「次は北海道だ!」ということで、北海道での設備投資や人員増加を行っていますので、ひょっとしたら入社直後に北海道へ配属なんてこともあるかもしれませんね。

価格競争がえげつない

先ほども言った通り、売り先はどんどん減っています。
しかし、売り先の減少率に対して飼料メーカーはそれほど減っていないのです。

そうすると何が起こるでしょうか?

そう、身を削りながらの激しい価格競争です。

畜産農家の多い地域ほどメーカーの数も多く、競争が激しい傾向にあります。
私は畜産がそれほど盛んでない地域を担当していましたが、それでも皆赤字先をたくさん抱えていましたね。

1年目の頃は、「他社はどんだけ安くするんだ!うちの会社高く買い付けすぎだろ~」って思っていましたが、どうやらどこのメーカーもそんなに原価は変わらないようで。。。

更に厄介なのが、取引量の多い先ならまだしも、小さな農家まで価格を引き下げることに必死ということです。

大手は「うちは取引量が多いから、工場の稼働率を上げてやってるだろ?

小さい先は「うちなんて大した量を取引していないんだから、値下げしたってたいせいに大勢に影響ないだろ?

という理由を付けて、価格の改定がある時期はどこへ行っても安くしろ安くしろのオンパレードです。
安くしようとしても上に怒られたりします。
で、他社は採算とれるの!?というレベルでどんどん安くしてきます。

正直つらいです。でも何だかんだ何とかなりますよ。

とは言え、いずれは淘汰されてメーカーが絞られていく運命にあると思いますけどね。

これから入社する人は生き残りそうなメーカーを選んでくださいね。。。

もちろんそこまでゴリゴリ値引き交渉をしてこないお客さんもいらっしゃいます。
そういう人を心から大切にしましょう。これは個人的な会社へのメッセージでもあります(笑)

地に足付けて、安かろう悪かろうを分かっているお客さんを大切にして、日本の畜産をより良いものにしていただきたいですね。。。

営業志望の人は頑張ってください。

取引先は休みなく仕事をしている

畜産農家は生き物を育てています。
牛、豚、鶏、みんな毎日エサを食べるし息を吸うしフンもします。
当然農家は365日休みなく仕事をしています。
(大きな会社ではシフト制で従業員は休みを取っていますよ)

そうすると、何かあった時はいつでも対応しなければいけないのがエサ屋の宿命です。
出荷したエサを間違えてしまった、エサに異物が入っていた、エサが足りなくなった等々、色々なトラブルが起きます。

トラブルの発生時は担当営業が率先して動きますが、必要に応じて研究員や工場の人間も休日を返上して対応することになります。

あと、緊急の用事がなくても気軽に電話をかけてくる人もいます。
これは営業だけでなく、研究職や管理職の人も農家と知り合いになると
ちょっと○○のこと教えて~」とか、
おい!新人の教育どうなってるんだよ!

と電話がかかってきますので、土日もチラチラと社用携帯をチェックする必要がありますよ!

ちなみに私は土日に
いま何してるの?
友達といる!?男か!?

という謎の電話がよくかかってきました。彼氏か。
まぁ仲が良かったということかなヽ(^o^)丿

 昭和体質の会社・取引先が多い

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畜産という世界はまだまだ男性中心の社会です。
飼料メーカーも取引先も、役職の付いている人はほとんど男性です。

また、取引先の社長や会長は死ぬまでその職を全うする方が多く、90歳近いおじいちゃんが権力を握っていたりすることもしばしば。

ゆえに、高度経済成長期やバブル期の常識がまだまだ根強い業界と言えるでしょう。

古臭いというと、具体的には

  • 飲み会・接待が多い
  • 体育会系気質
  • 大切なのは気合!という雰囲気
  • 残業を沢山した奴が偉い
  • 仕事=人生 な人が沢山いる

といった特徴があります。
現代の若者が憧れている仕事とは逆行する傾向にあるかもしれません。

ただ、最近では少しずつ変わろうとしているようです。まだまだ過渡期ですけどね。

生産者はどんどん大規模化・企業化が進んでいるので、取引先の畜産農家の方が先にコンプライアンスとか、セクハラとかにうるさくなってきている場合もあります。

また、一部の商社系・大手飼料メーカーでは女性を積極的に採用し始めました。
女性の待遇については今度また詳しくご紹介します。

参考URL

http://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/l_hosin/pdf/doukou_h280608.pdf

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