以前仕事でタスク管理についてじっくりと考える機会があった。
というか、あまりにも仕事が回らなさすぎて、考えざるを得なかったといったほうが正しいけれど。。。
その時は仕事をこなすために何ができるかと悩み、タスク管理や仕事の向き合い方、チームマネジメントなどいくつかビジネス書を読み漁った。
結局本当の原因はタスク管理ではなく、求められる量と質が高すぎて私のキャパを遥かに超えていたためであったが。
タスク管理について読み進める中で、これをプライベートにも適用したら、
やりたいこと・やらなければいけないこと、どちらも効率よくこなせるのではないか?
と思ったので、その概要やメリット・デメリットなどについて考えていきたい。
タスク管理のポイント
本やサイトの受け売りにはなるが、まずはタスク管理の大まかなポイントについていくつか挙げておきたい。
タスクを細かく分解する
たとえば、クレーム対応というタスクについて考えてみる。
一言にクレームと言っても、(クレームの連絡はすでに来ていることを前提として)クレーム内容や発生当時の状況を理解する、上司への報告、原因の特定、再発防止策の策定、これらの内容を分かりやすくまとめる、まとめた内容の決裁、クライアントへの謝罪と報告、、、とかなりの工程が発生すると考えられる。
このように1つのタスクを分解し、かかる時間を見積もり、取り掛かるべき順番を決めてから取り組むことにより、大まかな所要時間が把握できる。
また、例えば仕事Aをやっている途中に仕事Cを完了させないとできないことに気づいた…などの手戻りを減らすこともできる。
タスクの優先度と重要度を判断する
優先度:優先的に取り組む順番
重要度:やらなければいけない度合い
タスクを上記2種類の視点において、それぞれの程度を判断する。
分類することによって取り組むべき順番が見えてくるというものだ。
自分が考える取り組むべき順番は下記の通り。
()内に判断した理由も記載しておく。
例)自分が発表する重要な会議、クレーム対応(先延ばしにできない、遅れると影響大)
②緊急度高・重要度低(すぐにやる、絶対ではないがやったほうがいい)
例)電話対応(目の前で鳴っているのですぐに出なければいけないが、他の人がいれば自分でなくても良い、重要度は対応するまで重要かどうかわからない)
③緊急度低・重要度高(納期は先だが絶対にやらなければいけない)
例)提出期限が先の日程の重要書類 ④緊急度低・重要度低(納期も先、やらなくても何とかなる)
例)自分が完全に理解している業務のマニュアル作成(異動も無ければとりあえず必要ない)、業務改善(現状を良くするだけなので急ぎでもないし必須ではない)
実際のビジネスの現場ではこんな綺麗に分類することは難しいし、時間をかけて分類することはナンセンスなので、結局は経験して数をこなしながらサクサク分類できるようになるしかないと思われる。
個人的には、緊急度高・重要度高の仕事をこなしつつ、急遽入ってきた緊急度高・重要度低の仕事をやり、空いた時間に緊急度低・重要度高の仕事をコツコツ進めることか理想だが、世の中そんなにうまくはいかないもの。
ただ、この考え方が頭に入っていると仕事を進めるうえで非常に役立つという話。
このあたりの内容は、巷にあふれる意識高い本にたくさん書いてあるので、詳細は興味のある人は読んでみてほしい。
特にコンサル系のタスク管理の本はどの業種においても参考になると思う。
日常生活をタスク化することについてのメリットとデメリット
家事育児では、やることが沢山ありすぎてうんざりする人も多いのではないだろうか。
さて、先程挙げたタスク管理のポイントを押さえながら、これを家事や育児・趣味や自己研鑽でも応用する際のメリットとデメリットについて述べておきたい。
メリット
やり忘れを減らすことができる
水筒洗い忘れた!ハンカチ忘れた!なんてことは無いだろうか?私は子供の頃しょっちゅうだった。 こういった毎日必ずやらなければいけないことは、タスク管理にはぴったりだ。
毎朝やることリストに全て書いておき、寝ぼけ眼でもそれをこなしさえすれば忘れ物を減らせるのだ。
無駄な時間がなくなり、効率よくこなせるようになる
タスクを書き出していない場合、「あれ、次何するんだっけ…?てか今何してるんだっけ…?」というような、頭の中でぼんやり考える時間が発生することが多い。
タスク管理はこれを減らせるのだ。
また、タスク管理により取り掛かる順番も整理しやすくなるので、夕飯のおかずができたのにご飯が炊けていなくて待ち時間が発生…なんてことも防げる。
リスキングや自分の成長につながる
休みの日に〇〇の勉強をしよう!と決めたものの、だらだらと過ごしてしまい結局参考書を買うだけで終わってしまった…という人もいるのではないだろうか。
この日にこの範囲を勉強するぞ!、とタスクとして設定しておくことで、尻に火がついてきちんと机に向かうことができる。
そのためには学習の予定を計画的に立てることが必須ではあるが。
リスク
タスク管理の素晴らしさばかり挙げたが、プライベートはあくまでプライベートであり、仕事ではない。
子育てや家事がある人もいるだろうが、仕事をしている人はどこかで脳や身体を癒やすことが必要だ。
プライベートでだらだらする、という生産的でない無駄な時間というのも、実は脳を休め、心身を回復させる効果があるのではないか。
検索サイトを叩くと、「何もしないのは逆に疲れを蓄積する!」「何もしないことで創造性が高まる!」と真逆の記事が次々出てくるが、私は何もしないことを推奨していきたい。
仕事もプライベートも無駄なくタスクをこなしていくスケジュールに余白のない生活は、心身ともに疲れが蓄積するリスクがある。
また、気ままにのんびりやっていた行為がタスクとなってしまうことで楽しさがなくなり、タスクをこなす義務感に変わってしまわないか?とも感じる。
例えば私は趣味で時々レジンアクセサリーを作っているのだが、
「明日中に海をモチーフにしたイヤリングを製作する!〇〇を固めて飾りは〇〇でこのようなレイアウトで…」
と事前にきっちり決めてタスク化してしまうと、やらなきゃ、やらなきゃ、、、と思えてしまい、気まぐれな趣味なのにそんなにきちんとやりたくねえなと思ってしまう。
趣味だからこそ、思いつきで取り組むのが楽しいのであり、過去の自分に指示されたタスクをこなすだけなのは御免だ。
なので、趣味に関しては、時間だけは確保してその時間内は気ままにやる、というのが自分に合っているようだ。
まとめ・自分のタスク管理方法
すべてをタスク化してしまうと、朝起きることもご飯を食べることも寝ることすらもタスクに感じてしまう様になるのではないだろうか。
そうなると、24時間365日タスクをこなすだけのマシーンになってしまいそうだ。
これを書きながら、証券会社で役員まで登りつめた女性のインタビュー記事を読んだのを思い出した(一時期Twitterで話題になっていた)。
仕事も育児も家事も全てやるべきことを書き出してこなす日々を送っていたが、ある日過労で倒れてしまったらしい。
余裕も必要と感じたとのことだが、その後管理職に就き今もバリバリ仕事しているようだ。
子どもは4人いるし、とんでもなく仕事ができるのだろうが、そんな人でも倒れてしまうのだから、一般人が同じことをしたらあっという間に入院すると思う。
とはいえ、プライベートの時間中に勉強したいとか、家事を効率よく済ませたい人にとってはタスク化は非常に有効だ。
何事もバランスが大切だと思う。
ちなみに自分はどうしているかというと…
重要あるいは必須のタスクは、ToDo管理している。
買い物リスト、保育園関係の修繕や購入リスト、なんかは「あ、やらなきゃな」と思った瞬間にGoogleのToDoにぶち込む。
Googleアカウントと連携しておけば、スマホでもPCでも気づいた時すぐに入力したり確認ができるからだ。
通知設定をする時は、実際の期限よりも少し前にしておく。
食料品、特に調味料などの買い出しは気まぐれにやりたいことではなく、タスクの兼ね合いが強い。
子どもが暴れまわる中、スーパーで無駄な時間を過ごしたくないし(空いた時間で美味しそうな惣菜を眺めたり献立を想像しながら野菜を見て回ったりしたい!)。
とはいえ、家事育児に関しては、優先度が秒単位でコロコロ変わることも身をもって感じた。
取り組む順番を決めておいても、子どもがお茶をこぼす→「お茶を拭く・着替えさせる」という重要度も緊急度も高いタスクが差し込まれたり、そうこうしているうちに先ほどまで取り組んでいた料理というタスクを忘れて鍋が吹きこぼれてしまったり…なんてこともザラ。
それでも、タスクを分解し、優先度を整理しておくことは有効だと思う。
途中でハプニングが起きても、頭の中で優先度を並べ変えることができるからだ。
また、現在資格取得のための勉強をしているが、特に学習計画を立てる際にToDoは有効だと感じている。
あらかじめ余裕を持って学習計画を立てておき、さらにいつまでにどこの単元まで進めておくかを管理することができる。
私は試験日から学習完了日を逆算し、参考書のボリュームを見ながらExcelでこの日までに○○ページまで勉強しよう、と計画を立てている。
多少遅れても良いように計画は余裕をもって立てているし、気が乗れば予定より先の項目も進めてしまって過去の復習の時間に充てたり、勉強をお休みする日もあったりする。
気まぐれに勉強するために、目安としてのToDoは安心感を与えてくれえるし、指針となる。
また、重要でなかったり、気が向いたらやりたいことは、アイデアとしてリストを作成した上でToDoにメモするようにしている。
雨の日に子どもと遊びに行きたい場所、いつか旅行に行きたい場所、気が向いたら取ってみたい資格、時間ができたらゆっくり調べたいこと等々…
これらのToDoは手が空いたり暇になったときに眺めて、次の休みの日の予定を立てるときの参考にしている。
やるべきことをやりきれない・結局やらないまま一日を終えてしまう方はぜひ参考にしてみてほしい。
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