こんにちは!
きょうは前回の続きです。
前回分はこちら↓

外国産と国産豚肉の違い
抗生物質
なんだか聞くと不安になるワード上位の「抗生物質」。
初めに言っておきますが、これは世界中どこの国でも使用されています!
え!最悪~。じゃあ豚肉食べるのやめよっと!
と思われるのも嫌なので、抗生物質についてご紹介しておきますね。
抗生物質は元々カビから発見された成分で、細菌の繁殖を抑える効果がある物質です。
私たちも炎症を起こしたりすると病院で処方されます。
錠剤だったり点滴だったりするあれです。
生まれたてのブタさんたちは、エサや注射で抗生物質を摂取して、細菌の感染・増殖を未然に防いでいます。
病気になったブタさんだけで良いのでは?
と思う人もいるかもしれませんが、養豚場ってものすごい高密度で飼われているので、一頭病気にかかったらあっという間に広がるんですよ。
人間でいえば、幼稚園とか子ども病院の更にたくさん集まるような場所だと思ってくれれば良いです。
体育館に幼児がギッチギチに詰め込まれて一緒に暮らしている感じです。
病気が流行りそうですよね。
もちろん抗生物質がお肉に残留しないよう、出荷前には抗生物質を一切与えてはいけないという法律があり、お肉の検査もされています。
抗生物質の残留についての規制は、世界中どこの国も厳しく決められているので、あまり心配する必要はないかな、と個人的には思います。
(ただし中国はあまり信用できないかな…前例があったし)
というわけで、抗生物質の使用は今のところ全世界共通です。
ただ最近、オランダで抗生物質を一切使わない養豚に成功したというニュースが出ていたので、今後は変化があるかもしれませんね。
気になる方は読んでみてください。

ホルモン剤(肥育ホルモン)
ホルモン剤についてはあまり聞き馴染みがない人が多いかもしれません。
これは何かと言うと、子豚の成長スピードを速めて早く出荷させるために使用する薬剤のことです。
成分は人間の女性ホルモンや男性ホルモンに似ています。
アメリカではホルモン剤の使用は許可されていて、ブタはもちろんのこと肉牛にも使われています。
大丈夫だよ!と言ってはいますが、アメリカ国内でも心配の声がかなり大きいらしく、今後は規制の流れになりそうな雰囲気ですね。
その他オーストラリアでも使用可能です。
一方、ヨーロッパやカナダではホルモン剤の使用は禁止されています。
日本でも肥育ホルモンの使用は禁止されています。
ホルモン剤が気になるけど、外国産の安い豚肉も買いたい!
という人はカナダ産やヨーロッパ産の豚肉を買うと良いかもしれませんね。
ソースはこちら。

アメリカのホルモン剤についてはこの記事を読んでみると良いと思います。

だいぶ煽るような口調ですが、ここに書いてあることがすべてお肉に残留したホルモンの影響かどうかは確証がないので、あまり心配し過ぎるのも良くないかな、と思います。
ちなみに上のリンクの記事では、ホルモン剤の使用は日本ではニーズがないので…って書いてありますけど、
「うちもホルモン剤使いたいわ―!欧米ずるいわー!」
ってずっと言ってる養豚家の方が何人かいらっしゃったので、決してニーズが無いわけではなさそうです^^;
まとめ
項目がたくさんあったので表にまとめました!
いかがでしたか?
「日本のものは何でも世界の中で最も素晴らしい!」
というイメージがある人も多いかと思いますが、豚肉に関して言えば、私はそうは思いません。
防疫対策や生産性、アニマルウェルフェア、、、まだまだ課題は多くあります。
また、品種改良については欧米諸国から新しい品種を買っている状況なので、和牛と異なりそれほどオリジナリティはありません。
日本の豚肉を世界に!というプロジェクトも動いていますが、国産豚肉を輸出するには品質だけでなく、味や品種の特徴といった売りも必要になるので、課題は山積みですね。
この記事をきっかけに、お肉について興味を持っていただけたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた。
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