アラサー子持ち女が公務員から民間企業へ転職するまでの話

仕事

未就学児の子どもが1人いる30代の女ですが、人生2回目の転職をしました。
備忘録として、そして同じような方への参考として、転職活動の記録を残しておきます。

これまでの職歴

転職して、これで3社目になりました。
2社目までの職歴や転職のきっかけを軽く紹介しておきます。

1社目 メーカー営業職(新卒入社)

大学では生物系を専攻しており、就職しやすさなんて全く考えずに大学院まで進学しました。
修士過程2年修了後、研究を活かせるかも!と思い畜産系のメーカーへ就職。
研修中に言い渡された配属は、まさかの希望の研究職ではなく営業職(ラジオ体操しながら泣いた)。
配属後は営業職の面白み・やりがいを感じたものの、残業と長距離運転、昔ながらの男性優位社会、クライアントのセクハラ・暴力などで徐々に心身が弱り、2年弱で退職。

辛いことも多かったけど、楽しいことも沢山ありました。
特に、自社製品の成分や与え方の違いが動物の生育に影響を及ぼし、それが経営にまで関わってくるというのは、専門的知識だけでなく経営(財務経理)に関する知見も得られてとてもやりがいを感じました。
勉強する時間なくてパンクしたけどね。
20代はがむしゃらに働いた方がいいなんて話をよく聞くし、実際その方が良いと思うけど、ちょっとやりすぎちゃったなと思います。
正直、旦那や家族が辞めて帰っておいでと言ってくれなかったら本気で病んで自死していたと思います。生きててよかった。

2社目 地方公務員(専業主婦~第一子出産からの公務員試験)

cpastrick / Pixabay

その後は専業主婦。旅行に行きまくり貯金を使い込みました。
ストレスフリー生活で第一子出産。
子どもが0歳の時に公務員試験を受け、翌年度から自治体職員として働き始めました。

公務員を選んだ理由は、女性比率が多いし続けやすそう。そんな単純な理由です。

配属後は税務担当。
小規模ため課税も収納も滞納整理も経験しました。
地方税と所得税の知識を浅く広く学び、システムのこともそこそこ強くなり、担当業務外の問い合わせにも対応可能となりそれなりに自信がつきました。
一方で、前任者誰もいなくて誰も教えてくれない、毎年同じ仕事をしているのにマニュアルがない、管理職が部下の管理全然してないなど、組織として大丈夫・・・?と思うことが増え始めました。

一番不満だったのは、サービス残業が常態化しており、残業代をもらえることが特別なことのように認識されていたことでした。
子どもがいるから配慮しろ!とは思わないけど、子持ちの私が一番残業していたのも意味が分かりませんでした。
毎年冬の時期は忙しく、22~23時まで働くこともありましたね。
繁忙期の残業時間は60~70時間。月間平均残業時間は30~35時間程度。
さらに土日祝日は選挙事務や無給のイベント参加もあり…。
残業代が支給されたのは実質3割程度で、年収にすると400万以下でした。

それだけならまだしも、人の仕事の邪魔ばかりしてくる職員も多く、そんな人間を放置しまくるどころか昇格させている組織体制にも嫌になってしまいました。

旦那より長く働いているのに、はるかに給料が安い、人間関係にもイライラする毎日に、逆に続ける意味がねえなと気づき。。。
そして入職3年目、人の税金を扱うにも関わらずあまりにもずさんな管理体制のせいで外部の方にご迷惑をかけてしまう出来事があり(周りの職員も誰もそれを問題しておらず…)、我慢ならなくてその夜転職サイトに登録しました。

市民はクレームを言ってくる人もいましたが、窓口はパーテーションで仕切られていたので
前職で経験したどぎついセクハラや暴力を受けることはなかったのでまだ平気でした。
むしろほとんどの高齢クレーマーの方は、寂しくて話を聞いてほしいか誠意ある態度をとってほしいだけなので、扱いは割とパターン化されていました。
職場には人間的に好きな人は何人もいたのですが、自分の仕事すら他人事の雰囲気、年功序列な役所の組織体制が私には合いませんでしたね…。
辞めるときは解放感も大きかったですが、もう好きな人たちとワイワイ話せない寂しさもありました。

転職活動について

転職軸

今度こそホワイト企業で定年まで勤めるぞ!と決意したので、しっかりと転職軸を決めることに。
希望条件は以下の通り。

・土日祝休
・平均残業時間30h以下/月
・リモートワーク可能(出社と併用)
・フレックス(できれば)
・子持ち女性が多い
・残業代全額支給

改めて書き連ねるとめちゃくちゃ理想高い。
私が住んでいるのはど田舎なので、これだけの条件で絞るとほぼ会社はありません。
そこで、電車や新幹線での移動も含め通勤1.5時間圏内の職場を探しました。

転職サイト・エージェント

転職2回目とはいえ、前回は公務員試験だったため、中途採用の転職サイトなど知るはずもなく…
大学時代の友達に相談したところ、皆リクルートエージェントに登録していたので、私も例に習ってみました。
結果、大正解でした!

担当いただいたエージェントの方が、私と同い年のお子さんがいる女性でした。
リクルートで長年働いているいわゆるバリキャリの方でしたが、子育てとの両立に関する意見やアドバイスもいただけて、ものすごく参考になりました。

エントリーシートの書き方や自分の強みの見つけ方、面接対策まで当初ダメダメだった私の記載内容を丁寧にレビューしていただき、かっこいい言葉に直していただけました。

業界・職種

業界や職種は特に絞りませんでしたが、営業経験があるとどうしても営業職を勧められる傾向がありました。おそらく内定が出やすいのでしょう。
ただ、営業職は顧客の都合に振り回されるし、外出をすると残業代ではなくわずかばかりの営業手当しか支給されないことも知っていました。
加えて、私のお豆腐メンタルではすぐに潰れてしまうのでは?という経験から来る不安もあったので営業職は避けました。公務員での経験を活かして事務系総合職や、営業職での経験も含めつつコンサルタントの仕事を応募するようにしていました。
また、現職の税務の知識を活かせると思い、税理士事務所も受けました。

何社くらい受けた?

最初は年収に目がくらみ、身の程をわきまえずデ◯イトトーマツとかア◯センチュアなどの大手を受けまくっていたので、書類落ちばかりでした。
今思えば、コンサルもITも未経験のお前が入れるわけねーだろ!です。
ワンクリックで気軽に応募できるので、何だかんだ100社近くクリックしたような気がします。

アピールポイント・面接対策

公務員というと、民間企業の面接官からはどうしても「消極的、非効率的、主体性がない」といったマイナスイメージを持たれているであろうこと予想されました。
そのため、現職で取り組んでいるチームマネジメントや業務の見える化、効率化、分かりやすく伝える力など、民間企業でも活かせる力をアピールし、うちの会社に入ってもPDCA回して主体性に動いてくれそう!と思ってもらえるように努めました。

エージェントいわく、自己アピールについては
・エントリーシートには全てを書きすぎず、面接で詳しく聞きたいと思わせる
・活かせる能力については、転職後どのように活かし、自分がどうなりたいかを具体的に伝えること
がポイントだそうです。
まあ結局事前予想してもらった質問はほとんど出ず、本番は

・なぜ転職しようと思ったのか?
・今どんな気持ちで仕事に取り組んでいるのか?
・職場の人とどのように接しているか?
・チームの人をどうやってやる気にさせているか?
・家族から仕事と子育ての両立は応援してもらえているか?

といった、私の人となりに関する質問が多かったように思いました。
会社の人も、エージェントに仕込まれた回答ではなくて、自分の言葉で伝えてほしいからあえて外れた質問をしているのかもしれません。
面接直前に電車の中でエージェントからダメ出しの電話がかかってきて自己アピール復唱させられたりしてほんのり涙が出たこともあったり。
本番の面接官のほうがずっと優しくて逆に涙出ました。そしてちゃんと受かった。笑
エージェントとの相性はとても重要なので、この人合わないなと思ったら担当者を変えてもらうのも全然ありです。

内定獲得までの期間

Happy
最初に内定が出たのは、エージェントとの初回面談からおよそ1ヶ月後でした。
エントリーからは約2週間ですね。
最終的にベンチャー企業の事務系総合職、税理事務所の税理士補助、IT系の事務系総合職の3社で内定をいただくことができました!
勤務地や働きやすさ、給与など総合的に判断しIT系企業への転職を決めました。
ちなみに、転職軸の条件は3社ともほぼすべてクリアしていました!!!!

転職後の状況

正直なところ、最初の1ヶ月くらいはきつかったです。

横文字が多すぎて分からん…(IT系あるある?)
仕事全然頭に入らぬ…
社内の常識分からん、やっていいことと悪いことの区別もつかない…
皆仕事早すぎでしょ、私中途なのに新人以下やないかい…
PC見すぎて目がおかしくなる…

という感じで、自尊心ベッコベコ。
右も左も分からず、何にも覚えられないのに年だけとっているおばさんでした。でもこのままではいけないと思い、とにかくあらゆる人に質問しまくりました
私は人の顔と名前がすぐには覚えられないので、誰かに話しかけるのが苦手なんですが、リモート多めの職場だったため、ここぞとばかりに色々な方にチャットを投げつけました。

教えていただいたことをひたすらOneNoteにまとめて、全体像理解して…
ということを繰り返していくうちに、段々と分かることが増え、パズルのピースが徐々に埋まっていくような楽しさを覚え始めました。

今はまだ分かった気になっているだけで、本質を理解できていないことも多いですが、教えてくれる方々が沢山いることの有難さを噛みしめながら、これからもっと学んで、仕事ができる人になれれば良いなと思います。

ちなみに、残業は全くない訳ではないですが、きちんと残業代が支給されるので頑張ろう!と思えるし、逆に残業代が発生してしまうから早く終わらせよう!という気持ちも出てきて、とても効率的に働けていると感じます。
給料は明らかに上がったと思います。

転職を検討している子持ち女性へ

転職活動中の私は、仕事、子育て、不妊治療すべてを並行して進めており、スキルアップもしたい・子育てとも両立したい・不妊治療もしたいと思っていました。
そしてちょっと努力すれば、それは叶えられると思っていました。
しかし、エージェントの方に
「これから年を取ったらどんどん記憶力も体力も落ちていくの。全てを手に入れようとしたら、何もかも失うわよ!」
と言われ、我に返ったのを覚えています。
「まずは転職して、必死に業務を覚えて休日は子どもと過ごすだけでいっぱいいっぱいになるよ。スキルアップとか資格取得はあとからでいいの!!!」
上っ面の言葉ではなく、ご自身の経験も踏まえた本気のアドバイスを沢山いただけました。
私もその言葉を借りつつ、これから転職を検討している子持ちの女性に少しだけお伝えしますね。

転職直後、まーじできついぞ!!!!
仕事覚えるだけで必死なのに迫りくるお迎えタイムリミット!
慌てて仕事して大ミスかます!
電車の中でテザリングして必死に仕事!
急いでお迎えに行ったのに遅いと子どもに怒られる!
こういう時期に限ってなぜか旦那も帰りが遅い!
なんの貢献もできてなくて毎日自尊心ベッコベコ!!!

と、かなり脅し文句を書き連ねてしまいましたが、
転職するときは自分のキャパと将来の衰えも見据えて現実的な選択肢を選んだほうがいいよ、というお話です!
欲しいものをすべて手に入れられたら嬉しいですが、自分が倒れたら一家総倒れになってしまう可能性も十分考えられるので、常に限界を超えなければいけないような環境で働くのはお勧めしません。

あくまでも優先順位は、子ども・家族>仕事 です。私の中では。

今は仕事も比較的落ち着いてきており、前職より精神的にもかなり安定しています。
通勤時間が長くなったため、平日は子どもと過ごせる時間が若干減ったような気がしますが、
在宅勤務の日は朝ゆっくり保育園へ送っていけますし、
土日祝は必ず休みなので、子どもとたっぷり遊べています(その方が体力的にきついです笑)。

終わりに

正直なところ、社会人経験もあまりない自分が内定をもらえると思っていませんでした。
転職のしやすさは景気や時期によっても差が大きいので、運がよかったというのもあります。

仕事をする理由は、生活のため、趣味を楽しむ資金を稼ぐため、人それぞれ色々ですが、
私の場合は「自分がレベルアップしていくのが楽しいから」だな、
と転職活動を通して気づくことができました。

自分が働く目的を思い出し、その目的が今の職場で達成できていない、今の職場に不満がある方は
異動の希望を出してみたり、リスキングしたり、転職を検討したり、現状を変えようとする第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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