こんにちは。
この所すっかり暖かくなりましたね。
この間調子に乗って半袖で寝ていたら、段々布団がどこかに行って、朝起きたら風邪を引いてました( ;∀;)
夜はまだまだ寒いので気をつけましょう!
さて、今日は豚肉についてのお話です。
この間、母親に
「三元豚ってよく見るけど何?」
と聞かれたので、私が知っている事を話すと、
「えっ!知らなかった~。なんか珍しくて美味しそうな感じだから買ってたんだよね。これでもう惑わされないや!」
と驚いていました。
おそらく多くの人も、「なんとなく美味しそう…」くらいのイメージではないかなぁと思います。
そこで、今日はスーパーやレストランでよく見かける「三元豚」について、その定義や一般的なお肉との美味しさの違いなどについて、お話していきます。
三元豚について
三元豚って何?
三元豚(さんげんとん)とは、
3つの品種を掛け合わせて作った豚肉です。掛け合わせる3品種に指定はありません。
三元豚って珍しいの?
いや、全然珍しくないです。。。
むしろ国産で生産している豚肉の半数以上が三元豚です。
それ以外の豚肉は、4品種からなる「四元豚」、それ以上の品種からなり様々な品種を組み合わせて作るのが「ハイブリッド豚」と呼ばれています。
……これだけ。本当にこれだけです。
品種も餌も育て方もなーーーーんにもこだわりなんてないんです。
ただ3種類の豚を掛け合わせれば「三元豚」なんです。
なんだよ!普通の豚じゃないかよ!!!ムキー!!!!( #`皿´)
と騙された気分になりましたよね。ごめんなさい。
正直言ってしまえば、「ただの国産豚」にプレミア感を出すために、消費者が知らない「三元豚」というワードを使ってイメージ戦略を図っているにすぎません。
だから、三元豚だから絶対に美味しいとか、こだわって珍しい品種を使っている訳でもありません。
ただ、最近の養豚情勢を考慮すると、「まぁ味に関しては三元豚選んどけば無難かな」と個人的には思います。
ハイブリッド豚の到来
近年、ヨーロッパやアメリカで豚の品種改良がどんどん進んでいます。特に、ハイブリッド豚と呼ばれる、育種会社が独自に複数の品種を交配させて作成した豚の能力が著しく向上しています。
豚の祖先であるイノシシが一度に産む子どもの数が平均4.5頭、三元豚では10頭弱。
ハイブリッド豚の場合はそれが13頭以上。
中には20頭以上産むハイブリッド豚も珍しくないそうですよ。
また、三元豚の出荷日齢は平均で180~190日。
生まれてから約半年でお肉として出荷されていました。
それがハイブリッド豚では平均150~160日にまで短縮されています。
1ヶ月近く早まりました。
もちろん出荷時の体重は同じ110kg前後ですよ。
恐るべき品種改良!
そんなハイブリッド豚が日本に続々とやってきています。
豚肉の生産者からすれば生産性が上がってウハウハかもしれませんが、日本の消費者にとっては少々残念な面があります。
それは、「肉質の悪化」です。
海外での豚肉の立ち位置は、あくまでもハムやソーセージなどへの加工用がメインです。日本のように、豚肉の肉質を重視したりブランド豚肉を作ろうという傾向がありません。
(イベリコ豚 デ・ベジョータは例外でしょうね)
海外の豚肉は筋肉内脂肪(サシ)はほとんどなく、色は赤黒い。
筋肉内に水分を貯め込んだ豚肉が多くなる。
いわば焼いたら超固い、パサパサのお肉です。
(これは以前フランスの畜産資材会社の方に聞いたときもそう言っていました)
以前日本国内の養豚生産者の間で、規模を大きくして効率を良くしないと生き残れない!みたいな動きがあり、大手生産者がこぞってこのハイブリッド豚を導入し始めました。
ちなみに日本人はピンク色で、臭みが少なく、少しサシが入っているような豚肉を好みます。お肉屋さんも当然消費者の好みを意識してお肉を市場で購入しています。
しかし当然日本人の好みとは程遠いお肉が生まれてしまい、「なんだこのまずそうな肉は!もうお前の所の豚肉は買わんぞ!」と肉の卸業者や屠畜場からクレームが出てしまったという話を聞きました。
現在は各育種会社ともに、「うちは肉質も高品質です!」という言い方をしているので、日本向けに多少改良はしているでしょう。
今もハイブリッド豚を導入する生産者は増え続けています。
私は正直、外国産の美味しくない豚肉を日本で作っている気がしてなりませんがね。しかも海外より高いコストで。
その点、三元豚は元々日本人が好む肉質になっているので、大ハズレを引く可能性は低いと考えられます。
ちなみにハイブリッド豚はハムやソーセージなどの加工用の他、飲食店やスーパーにも出回っています。「国産豚切り落とし」の中には三元豚以外にもこのようなお肉が含まれている可能性はあります。
また、ハイブリッド豚をブランド肉として高く売り出している生産者もいます。
色々食べましたが、エサや飼育方法にこだわって美味しいものもあれば、名前がかっこいいだけで全然美味しくないのもありました…
結論
そんなわけで結論としては、
三元豚は珍しくも何ともないありふれた豚肉だけど、
別にまずいってわけでもないから、安いなら買っときな~
ということですね。
あんまりスッキリしない答えでごめんなさい(*_*;
もちろん、豚肉の美味しさは品種だけで決まるものではないので一概には言えませんが、お肉の味は品種で7割以上決まるといわれていますので、最も重視すべき項目であることは間違いないと思います。
そもそも、人によって「おいしさ」の基準も違いますし。
美味しいお肉を求め続けることって、ある意味永遠のテーマじゃないかなと思います。
私が肉好きなんで余計にそうなのかも(笑)
それではまた!
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